現役医師であり小説家でもある夏川草介の連作短編集をドラマ化。NHKプレミアムドラマ『勿忘草の咲く町で 〜安曇野診療記〜』が2026年6月28日にスタートする。
北アルプスを望む長野・安曇野の小さな総合病院が舞台。高齢化が進む地域で、患者一人ひとりの人生と向き合う若手看護師と研修医の物語だ。主演は福本莉子。NHK BS・BSプレミアム4Kにて毎週日曜22:00から全8話。
脚本は羽原大介。『瞳』『マッサン』などNHKドラマで実績を積んだ脚本家が、地域医療の現実を丁寧に描く。発表済みのキャスト全員の役どころと、安曇野の病院を中心とした人物関係を整理した。



原作者の夏川草介は『神様のカルテ』の著者でもある。安曇野の地域医療を知り尽くした医師が書く物語には、現場のリアリティがある。今回は「人生の最期」をテーマに据えた連作短編——1話完結に近い構成になるかもしれない。
『勿忘草の咲く町で 〜安曇野診療記〜』作品情報
夏川草介の同名小説(KADOKAWA刊)が原作。脚本は羽原大介が担当し、演出は池澤辰也、長沼誠、長尾くみこの3名体制。制作統括は石井満梨奈(AX-ON)と樋口俊一(NHK)、プロデューサーは元信克則(ユニオン映画)。NHKと民放プロダクションの共同制作体制だ。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 放送局 | NHK BS・BSプレミアム4K |
| 放送枠 | プレミアムドラマ(毎週日曜 22:00〜22:45) |
| 放送開始 | 2026年6月28日 |
| 話数 | 全8話 |
| 原作 | 夏川草介『勿忘草の咲く町で 安曇野診療記』(KADOKAWA) |
| 脚本 | 羽原大介 |
| 演出 | 池澤辰也、長沼誠、長尾くみこ |
| 制作統括 | 石井満梨奈(AX-ON)、樋口俊一(NHK) |
| 主演 | 福本莉子 |
福本莉子(月岡美琴)——患者に寄り添い続ける若手看護師
福本莉子が演じる月岡美琴(つきおか・みこと)は、安曇野の総合病院で働く若手看護師。明朗快活で前向きな性格の持ち主だ。地域の高齢患者たちと日々向き合うなかで、「治す」だけではない医療の本質——人生の最期にどう寄り添うか——に直面していく。
福本莉子は『君の花になる』『わたしの幸せな結婚』など幅広い作品で実力を見せてきた。今回は看護師という「命の現場」に立つ役。感情の振れ幅が大きく、彼女の繊細な演技が試される。NHKドラマ初主演という点でも注目だ。
| 役名 | キャスト | 役どころ |
|---|---|---|
| 月岡美琴(つきおか みこと) | 福本莉子 | 主演。安曇野の総合病院で働く若手看護師。明朗快活で前向き |



福本莉子は2003年生まれ、23歳。看護師として「人の死」に向き合う役は、これまでの出演作とはまったく違う挑戦。安曇野の自然の中で、どんな表情を見せるか楽しみだ。


菅生新樹(桂正太郎)——花を愛する不器用な研修医
菅生新樹が演じる桂正太郎(かつら・しょうたろう)は、美琴と出会う少し風変わりな研修医。「花を愛する」という設定が、医療ドラマに独自の彩りを加える。
研修医として地域医療の現場に放り込まれた正太郎が、ベテラン指導医たちのもとで何を学び、美琴とどう関わっていくのか。菅生新樹は映画『正欲』での好演が印象に残る俳優。繊細さと芯の強さを併せ持つ正太郎という役に合っている。
| 役名 | キャスト | 役どころ |
|---|---|---|
| 桂正太郎(かつら しょうたろう) | 菅生新樹 | 花を愛する少し不器用な研修医。美琴と出会う |





「花を愛する研修医」という設定はタイトルの「勿忘草」と響き合う。勿忘草の花言葉は「私を忘れないで」。患者の人生を忘れない——そういう医師になっていく物語だろう。
吹越満(三島清一)——消化器内科の指導医
吹越満が演じる三島清一(みしま・せいいち)は、消化器内科の指導医。正太郎を指導する立場であり、病院の中核を担うベテラン医師だ。
吹越満は『相棒』シリーズや数々のドラマで「渋い脇役」としての地位を確立している。地域医療の最前線で長年闘ってきた医師の疲弊と矜持を、吹越満ならではの抑えた演技で見せてくれるはずだ。
| 役名 | キャスト | 役どころ |
|---|---|---|
| 三島清一(みしま せいいち) | 吹越満 | 消化器内科指導医。正太郎を指導するベテラン |
内藤剛志(谷崎譲治)——循環器内科の指導医
内藤剛志が演じる谷崎譲治(たにざき・じょうじ)は、循環器内科の指導医。三島とともに病院の柱となる存在だ。
内藤剛志は『科捜研の女』シリーズで長年主演を務めてきたベテラン。今回は刑事ではなく医師役。循環器内科という心臓を扱う診療科は、文字どおり「命の最前線」。内藤剛志の安定感がドラマ全体の骨格を支える。
| 役名 | キャスト | 役どころ |
|---|---|---|
| 谷崎譲治(たにざき じょうじ) | 内藤剛志 | 循環器内科指導医。病院の柱 |



吹越満と内藤剛志という2人のベテランが指導医として配置されている。消化器内科と循環器内科——異なる専門を持つ2人の医療哲学の違いが、正太郎の成長に影響するだろう。


キャスト全員一覧
現時点で発表されている全キャストをまとめた。6月の放送開始に向けて追加キャストが発表される可能性が高く、判明次第更新する。
| 役名 | キャスト | 所属・立場 |
|---|---|---|
| 月岡美琴 | 福本莉子 | 主演。若手看護師 |
| 桂正太郎 | 菅生新樹 | 花を愛する研修医 |
| 三島清一 | 吹越満 | 消化器内科指導医 |
| 谷崎譲治 | 内藤剛志 | 循環器内科指導医 |
相関図——安曇野の病院を中心とした人物関係
物語の中心にあるのは「安曇野の総合病院」。ここに集まる4人の医療従事者が、それぞれの立場から患者の人生に向き合う。
美琴(看護師)と正太郎(研修医)は「若手」として同じ立場にある。三島と谷崎は「指導医」として正太郎を導く。看護師と医師の視点の違い、ベテランと若手の経験の差——その交差点に「地域医療のリアル」が浮かび上がる構造だ。
| 関係 | 現時点の関係性 | 注目ポイント |
|---|---|---|
| 美琴 ↔ 正太郎 | 看護師と研修医。同世代の若手 | 医療の現場で互いに何を学び合うか。恋愛要素はあるか |
| 正太郎 ↔ 三島(吹越満) | 研修医と指導医(消化器内科) | 師弟関係の深まり |
| 正太郎 ↔ 谷崎(内藤剛志) | 研修医と指導医(循環器内科) | 2人の指導医の医療哲学の違い |
| 美琴 ↔ 患者たち | 看護師として日々向き合う | 地域の高齢患者の人生をどう受け止めるか |
| 三島 ↔ 谷崎 | 同僚の指導医。消化器と循環器 | ベテラン同士の連携と対立 |





追加キャストはまだ発表されていない。患者役、病院スタッフ、美琴や正太郎の家族など、6月の放送開始までに順次発表されるだろう。発表があり次第この記事を更新する。
原作の魅力——「治す」ことと「寄り添う」ことの境界線
原作『勿忘草の咲く町で 安曇野診療記』は連作短編集だ。各話に異なる患者が登場し、美琴と正太郎がその人の「人生」に触れていく構成になっている。
夏川草介は現役の内科医。安曇野の地域医療の現場を知るからこそ書ける「高齢化する町で医療ができること」のリアリティが原作の最大の武器だ。ドラマも1話完結に近い形式で、毎回異なる患者の物語が描かれると予想される。勿忘草——「私を忘れないで」という花言葉が、全話を貫くテーマになるはずだ。



NHK BSの日曜22時枠は『対決』(4月〜5月)の後にこのドラマが入る。社会派エンタメの後に、静かな医療ヒューマンドラマ——枠のカラーを大きく変える編成だ。安曇野の風景とともに、6月28日を待ちたい。



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